三法印
一般に法印に挙げられるのは以下の4項である[3]。
諸行無常 (巴: sabbe saṅkhārā aniccā)
一切行苦 (巴: sabbe saṅkhārā dukkhā)
諸法無我 (巴: sabbe dhammā anattā)
涅槃寂静 (巴: santaṁ nibbānaṁ)
これらは初期仏教以来の仏法の要となる教えであるが[2]、後世、「一切行苦」を除く3句をまとめて三法印という[4]。また、「一切行苦」を含む4句が四法印である[1]。智顗の著作『法華玄義』では、三法印は小乗の教説と非仏説とを区別する標徴であるとされた[5]。
初期教典には三法印の説はみられないが[6]、上記4項のうち「涅槃寂静」を除く前3項にあたる「無常・苦・無我」は、『ダンマパダ』をはじめとする初期教典、パーリ経蔵や漢訳の阿含経にしばしば説かれている[2]。パーリ仏教ではこの3句をまとめて「3つの特相」(巴: tilakkhaṇa)とする[7]。なお、三法印は漢訳仏教圏で普及した用語であり、パーリ聖典にはこれに対応する用語はない[8]。
トリファラスキーの世界
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