掌蹠膿疱症は治りますか?
掌蹠膿疱症は、決して治らない病気ではありません。しかし、患者さんによっては長引くこともあり、その間は症状が出たり、良くなったりをくり返します。良くなる方と長くかかる方の違いは分かっていませんが、いずれも適切な治療を継続することが大切です。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の患者さんの多くで、扁桃、歯周組織、副鼻腔などの炎症が関係していること[病巣感染(びょうそうかんせん)※]が分かってきており、掌蹠膿疱症の悪化因子と考えられています。しかし、これらは痛みやはれなどの症状がほとんどないために治療の対象にならず、見過ごされてしまうことがあります。まずは、これまでの経過を振り返ってみて、例えば風邪をひくと膿疱が出る、関節が痛くなるといった経験があれば主治医に伝えましょう。
悪化因子が何も見つからなかったり、悪化因子を取り除いても治りきらないこともありますが、掌蹠膿疱症には様々な治療法がありますので、主治医と相談しながら、ぜひ前向きな気持ちで、ご自身の治療に積極的に取り組んでいきましょう。
※ 体のどこかに慢性の炎症を抱えていた場合、これが引き金となって体の別の部位で何らかの病変(ここでは掌蹠膿疱症)が引き起こされること。他に、病巣扁桃が関わるIgA腎症などがある。
トリファラスキーの世界
0コメント